ある男性が、仕事にも恋にも不運続きで、人生に絶望していた。彼は会社でパワハラを受けていたし、彼女にも振られてしまった。彼は自分の人生に意味があるのかと悩んでいた。
ある日、彼はネットで「霊験のあるお経」という記事を見つけた。記事によると、そのお経は古代インドの仏教の秘伝で、唱えると願いが叶うという。そのお経はサンスクリット語で書かれていたが、日本語の読み方と意味も添えられていた。彼は半信半疑ながらも、そのお経をダウンロードして、毎日唱えることにした。
すると、不思議なことに、彼の運命は急変した。仕事では昇進の話が舞い込み、パワハラをしていた上司は突然辞めてしまった。恋では理想の女性と出会い、一目惚れされて、結婚の約束をした。彼は幸せいっぱいになり、そのお経に感謝した。
しかし、その後…彼は次第に不安になっていった。そのお経は本当に霊験のあるものなのか?自分の願いが叶ったのは偶然ではないか?もしもそのお経が悪魔の呪文だったらどうなるか?彼は疑心暗鬼に陥り、そのお経を唱えるのをやめることができなくなった。彼はそのお経に依存してしまっていたのだ。
ある夜、彼はそのお経を唱えているときに、突然声が聞こえた。「よくぞ私を呼び出した。私はインドラという名の神である。お前の願いはすべて私が叶えたのだ。だが、その代償として、お前の魂を要求する」。彼は恐怖に震えた。そのお経はインドラ神の呼び出し方だったのだ。インドラ神とはインド神話における雷神であり
、仏教では五大明王の一人である 。彼は必死に逃げようとしたが、インドラ神は容赦なく彼を捕まえた。「お前は私の奴隷だ。永遠に私に仕えるがいい」と言って、インドラ神は彼を地獄へと連れ去った。
そして、彼の幸せだった人生は、まるで夢だったかのように消えてしまった。
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