『無為自然』の生き方は有効に機能するか?

 『無為自然』とは、『作為的なことをせず、あるがままの状態で生きる』生き方を言い、中国春秋時代の哲学者、『老子(ろうし)』(紀元前571年?~紀元前471年?)が説いたとされています。この中で特に重要な部分は、後段の『あるがままの状態で生きる』という箇所ですが、現代社会で普通の生活をしている私たちには、実際このような生き方はできません。『あるがままの状態で生きる』ことができたなら、それはある意味『悟り』の状態だからです。耳障りの良い言葉であっても、機能しない典型ですね。私も『老子』については、かなり多数の文献を読みましたが、この部分を生活に生かし切ることはできていません。しかし、前段の『作為的なことをせず』という部分については、実践可能で非常に有益な考え方だと思います。

『作為的なことをせず』とは、『あれこれと思いを巡らせずに』ということであり、『損得勘定抜きに』という言葉にも置き換えることが出来ます。これであれば、一般人の指標として分かりやすく使いやすいですね。ただ、この考え方を使うためには『物欲』がかなりの妨げとなります。常に数多くのポイントカードを持ち歩き、『こうすれば得だ。5倍day、10倍day、超ラッキー』と考えているようでは『老子』も嘆くに違いありません…