『延命十区観音経』を唱えると『煩悩』は消滅するか?

 人には『108』の煩悩があると一般的に言われますが、その中でも、特に、『物欲』『名誉欲』『性欲』の3つが制御しがたいものとして挙げられます。ところで、『延命十区観音経』を唱えると、これらの煩悩も消滅するんでしょうか?結論から言えば、延命十区観音経を何万回唱えても煩悩を消滅させる効果はありません。そもそも、『延命十区観音経』の読経を、煩悩を消滅させるために利用すること自体が間違っています。この点、数多くの宗教が多かれ少なかれ『祈り』、『その他の行法』について『煩悩』消滅の効果をうたっていますが、それは一時的な『気の転換』によって『煩悩』を抑え込んでいるに過ぎません。いずれ抑えきれずに爆発してしまいます。なぜならば、人間は肉体を持ち、しかも過去世からの膨大な因果の連鎖の影響を受けているからです。『祈ったくらいで煩悩が消滅するんだったら神・仏は不要』です。逆に消滅させることができないからこそ、神・仏の加護が必要なんですね。ただし、『延命十区観音経』を唱えることによって『今までよりも迷いが少なくなる』という作用が生じることから、煩悩自体は消滅しないものの、『煩悩自体があまり気にならなくなる』という効果はあると思います。